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スーパー・ギドク・マンダラ
絶対の愛 奇想か。愛の深遠か。

愛の不安から整形にふみきり、自分の顔をつくり変える女。やがて新しい顔になった彼女は、恋人の前に現れる。真実を知らず、彼女を愛し始める男。しかし、その真実を知った時、彼はある行動をとる…。

■ 監督:キム・ギドク ■ 原題:TIME
■ 出演: ソン・ヒョナ、ハ・ジョンウ、
パク・チヨン、杉野希妃(ソ・ヨンファ)

「絶対の愛」公式サイト


「絶対の愛」公開記念
キム・ギドク レトロスペクティヴ
「スーパー・ギドク・マンダラ」

2/24(土)~3/16(金)、レイトショー他にて開催!
*日本未公開作を含む、長編第2作から全作を一挙上映!

キム・ギドク監督来日レポート・1日目
2月24日(土)キム・ギドク監督が来日しました。
遅くなりましたが、そのレポートをお届けします。

2月24日(土)
午前の便で、羽田到着。優しげで恥ずかしそうな笑顔はあいかわらず。装いも、いつ
もおなじみのキャップタイプの帽子、そしてウィンドブレーカーにジーンズという軽装。驚くことに、荷物は小さなディパックのみ。しかも軽い。なぜか、さすがだと思いました。ホテル到着後は、スタッフと簡単なミーティングしてから軽い昼食。旧知の仲の行定勲監督が、ホテル近くのパルコ劇場で舞台をやっていたので、さっそく昼食もそこそこに行定監督と旧交を温めに。

午後3時から『絶対の愛』プロモーション用取材。韓国エンタテイメント通のフジテレビ・佐々木恭子アナ、監督の大ファンのパーソナリティ・坂上みきさんのインタビューも受けました。

午後7時、来日記念パーティーを映画館ユーロスペースの1階にあるカフェレストラン「プロローグ」で。来場の方々は、現在開催中のギドク監督の旧作特集上映「スーパー・ギドク・マンダラ」のパーティー付き3回券をご購入いただいたお客さま(皆様ありがとうございます)と、ギドク監督と交流のある方やギドク・ファンの著名人の方々。映画監督の崔洋一さん、俳優の風吹ジュンさん、西島秀俊さん、作家の柳美里さん、写真家の長島有里枝さん、吉永マサユキさん、活弁映画監督の山田広野さん、そして『絶対の愛』に出演している女優でタレントの杉野希妃さん(ソン・ヨンファさん)もいらっしゃいました。
パーティーでは、ギドク監督と一人でも多くの方が言葉を交わせるよう通訳の方にずっと付き添っていただき、お客さまや著名人ゲストの中を監督にぐる〜とまわっていただきました。それでも大勢の来場者でしたので、監督とお話できなかった方、申し訳ありませんでした!
パーティーでは、最初に監督がご挨拶。そして『絶対の愛』エグゼクティブ・プロデューサーのハピネット・鈴木径男さんから乾杯の音頭。その他、監督の旧作の予告編を集めた映像の上映や、監督からサイン入りグッズのプレゼント、そして最後には監督が『春夏秋冬そして春』に使われた「江原道アリラン」を熱唱するハプニングも。
アットホームな雰囲気でパーティーは終了。

午後9時10分、『ワイルド・アニマル』舞台挨拶。
満員で立ち見もでる大盛況の場内に監督が入場。新作『絶対の愛』と『ワイルド・ア
ニマル』について話してくれました。→舞台挨拶の詳細は別の記事で。
舞台挨拶終了後はロビーにてマスコミの囲み取材。ここで監督から興味深い発言が飛び出しました。なぜいつも帽子をかぶっているのですか、という質問に監督はこう答えました。
「まだフランスへ行く前、87〜88年頃は私の人生の中で最悪の時期でした。お金もなく仕事もなく、私は食べるために少しでもお金を稼ごうと路上で似顔絵を描き始めました。でもソウルで路上に座っていれば、どうしても知り合いに見られてしまします。それが恥ずかしくて、顔を見られたくないので帽子をかぶり始めたんです。そしてフランスへ行ってもかぶりつづけ、今も帽子をかぶっています。今ではもう映画監督として人が認めてくれているのだから、帽子をかぶる必要はないんですが、その当時のコンプレックスがまだ拭いきれないんです。今までも、世界中で何度もこの質問を受けましたが、本当のことを答えたのは今日が初めてです。私はようやく本当のことが言える人間になりました」と最後には少し涙ぐむギドク監督。かつてインタビューで「私の映画はすべて私のコンプレックスから生まれている」と答えたギドク監督ですが、ギドク映画にある「哀しみ」はこんなところから生まれているのだろうと、たくさんの「哀しい」登場人物たちに思いを馳せたくなる瞬間でした。
*舞台挨拶・囲み取材の詳細は下記のサイトでお読みいただけます。
・シネマトピックスオンライン
・シネマカフェ
・JANJAN
・CROWN JEWEL
by zettai-love | 2007-03-08 23:25 | 監督来日レポート

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